【遺産分割対策】不動産と現預金しかない母親の財産を揉めないように分割した事案
最終更新日時:2022年8月9日
財産状況
相談内容
ご相談者のAさんの財産は、ご自宅と現預金でした。ご自宅は、同居しているご長女に、現預金はご長男に相続しようと考えています。
相続税がどのくらいかかるか、姉弟間での相続財産のバランスを調整できないかと弊社にご相談に来られました。
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問題点
- 弊社でお話を伺い、現状分析を行ったところ、次の問題点が洗い出されました。
① 分割財産の不平等 ⇒ 揉める可能性が高い
弊社にて相続税の試算を行ったところ、0円となりました。
同居しているご長女がご自宅不動産を相続することで、小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)が適用されるためです。
相続税は発生しませんが、Aさんのお話しの通り、姉弟間での相続財産のバランスが悪く、このままでは、相続人同士が揉める「争族」に発展してしまう可能性があります。
しかし、不動産を分割する相続は別の問題が発生してしまいます。
解決策
弊社は、上記の問題点を踏まえて、下記の提案を行いました。
① 生命保険の活用
② 遺言書の作成
①まず、相続財産のバランスを良くするために、生命保険にご加入頂きました。
Aさんを「契約者・被保険者」、ご長男を「受取人」にした生命保険で、生命保険金は 2,000万円です。
これにより、ご長女の相続財産金額5,000 万円(ご自宅不動産)、ご長男の相続財産金額5,000万円(預貯金・生命保険金)となりました。
この場合、Aさんの相続財産に対する相続税が、約100万円となりましたが、そちらはご了承頂きました。
②また、Aさんのご希望に沿った形で、資産を承継させることができるように遺言書を作成しました。
上記の対策により、Aさんのご希望通りの資産の承継先、かつ、姉弟間のバランスの調整も出来、大変喜んで頂きました。