【財産管理対策】高齢の母親(資産家)が保有する収益不動産について対策した事案
最終更新日時:2022年8月10日
相談内容
ご相談者のAさんは、年間1億円の家賃収入がある資産家のお母様がいらっしゃいます。保有されている資産は、10億円を超えているとのことです。
ご高齢の為、万が一、認知症になってしまった場合に備えたいとご相談に来られました。
問題点
弊社でお話を伺い、現状分析を行ったところ、次の問題点が洗い出されました。
①認知症のリスク
②財産の大半が収益不動産
③相続財産が高く、相続税評価額が高額
万が一認知症になってしまった場合、不動産の賃貸に関する契約、不動産の維持・保全・修 繕・解体・登記などの手続きが出来なくなってしまいます。お母様の財産の大半が収益不動産であるため、大変な事態に陥ってしまします。
お母様の相続財産は12億円と高額になりました。万が一、相続が発生した場合、最高税率(55%)が課され、相続税は約7億円と高額になります。
解決策
弊社は、上記の問題点を踏まえて、下記の提案を行いました。
①家族信託
②資産の組み替え
③収益物件の孫への生前贈与
①お母様を委託者かつ受益者、Aさんを受託者にした家族信託をご提案しました。
②信託する財産は、収益不動産と信託用口座の預金を設定しました。特に、不動産に関しては、発生すると思われる状況に受託者が柔軟に対応できるような内容を信託契約書に記載しました。相続対策としては、収益の低い物件を売却し、管理のし易い高収益物件をご紹介し、資産の組み替えを行いました。
③また、収益物件の建物(1棟)をお孫様へ生前贈与頂き、相続財産の切り離しと今後の賃料収入を減らす(お孫様の収入となる)対策を実施しました。
上記の対策により、不動産の賃貸は滞りなく行われ、大変喜んで頂きました。また、相続財産の対策もご好評でした。